ワイマルー



ヒロのワイマルー成功への道

初めて実際、目にしたのは・・・

 99年のオーストラリア滞在で、コロネーションビーチにおいて初めて目撃しました。やっていたのは、ローカルで一番上手い子、一番フラットなセクションでジャイブのピークから飛び出して、グースクリューを決めていました。衝撃的でした!「なんで、ジャイブの最中からあんなに飛べるんだろー!フラットなのになんでー?不思議だー!」

 私もまねして、ジャイブのピークから飛ぼうとしたのですが、飛ぶどころかフィンも海面から離れない状態でつぶされてしまいます。
 その後、何度かトライしましたが、全然飛べるどころではなく、いつしか自分には不可能な技ではないかと思い始め、結局トライしなくなりました。


与論でフォワードを指導したら・・・

 その年に、与論島ローカルの西くん(2002年5月号のHI−WINDにでている、いま浅野選手のところに居候してる選手)にフォワードループを指導しました。彼は、独自に練習していたのですが、後一歩思い切れないでいる状態でした。いくつかのアドバイスで、インサイドループが出来るようになったのですが、そのセールの回転方向が不思議に真横に回転するのです。ふつうフォワードループは、ご存じのように少し斜め周りです。その時は、気づかなかったのですがこれがワイマルー攻略の鍵だったのです。


2000年〜2001年のオーストラリアキャンプのボトムターン練習

 ご存じのように、2000〜2001年にはオーストラリアでボトムターンの練習に多大な時間を費やしました。そうすると、結果的にマストをフォアレイキさせてレールをかなり深く入れてジャイブすることも自在に出来るようになりました。スーパーマキシマムスピードで突っ込んでノーマルジャイブするのです。これが第二の鍵です!


2002年オーストラリアキャンプで一瞬にしてヒラメク

 いつものように、インサイドのフラットなセクションでマキシマムスピードのボトムターン練習をしていたら、パット閃いたのです!このスピードで、このレールの反発があればピークのところで外側に蹴り出せる(ジャンプできる)事が。感覚的に後ろ足がためがありボトムの反発がジャンプに耐えれるだけのパワーがあることが分かったのです。


さらにマキシマムでジャイブするためには

 そこから、本格的にあきらめていた(でも憧れだった)ワイマルーの練習に入りました。
 第一に、今まで以上のスーパースーパーマキシマムスピードでノーマルジャイブに入るにはどうすればよいか、色々工夫してみました。工夫の結果、頭の位置を水面に極限まで近づける事でさらなるスピードアップが図れることが分かったのです。


外側にジャンプするには

 次に、肝心のジャンプです。飛び出すには、大変苦労しました。ここでは、成功するイメージを言葉で表現してみます。
 1.マックススピードでジャイブエントリーする
 2.頭を水面すれすれになるように位置して、カービングに入る
 3.ピークのところでセールを少し開く
 4.その瞬間マスト手でジョイントプレッシャーをかける
 5.同時にセイル手を空中方向に引き上げる
 6.同時に背筋で後ろに仰け反るような力のいれようをする
 7.同時に足でキック
 4,5,6、7の4つの力がばっちりタイミングが合って初めてジャイブのピークで後ろに飛び出せます。


飛び出してからのセールの角度

 飛び出してから、セールの角度は水面と平行にします。まっすぐ横に回るためには、当たり前なのですが、しっかり意識しないといけません。大概、角度が深くなって途中で墜落してしまいます。引き込みすぎないで、少し開き気味ぐらいで水面と平行になります。


ワイマルー完成

 セールの角度がうまくいけば、ウォーターの姿勢まで回転します。これで完成です!
 ワイマルーが完成すれば、波の中でのグースクリューが、とても簡単になります。平水面でできるなら波のアシストがあれば、ホントに簡単なのです。えっ、こんなに簡単だったの??って感じで出来てしまうでしょう。
 ただ、ワイマルーは、結構ハードルの高い技ですけど。できたらスゴイですよ!
 日本で今何人のセイラーが、出来るのかな?もしかして、私が一番乗り?